もっと広めていきたい
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Akika Yasuda
プロ棋士として日々対局に臨みながら、NHK Eテレへの出演など、囲碁を広める活動にも積極的に取り組んでいる安田明夏さんにプロになるまでの道のりやプロになってからの考え方の変化、普及への思いなどを伺った。
※本記事は、当社より「/zeroz(ゼロズ)」テスト品を提供し、依頼したインタビューを編集して掲載しています。
※インタビューは2025年7月に行われ、記事内の発言・内容は取材当時のものです。
プロ棋士として日々対局に臨みながら、NHK Eテレへの出演など、囲碁を広める活動にも積極的に取り組んでいる安田明夏さんにプロになるまでの道のりやプロになってからの考え方の変化、普及への思いなどを伺った。
※本記事は、当社より「/zeroz(ゼロズ)」テスト品を提供し、依頼したインタビューを編集して掲載しています。
※インタビューは2025年7月に行われ、記事内の発言・内容は取材当時のものです。
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2002年生まれ、兵庫県出身。5歳囲碁に出会い、2017年(中学2年生)院生。2021年(大学1年生)入段。NHK Eテレの「囲碁フォーカス」、「NHK杯テレビ囲碁トーナメント」にレギュラー出演し、「安田明夏のとってもやさしい囲碁入門」(マイナビ出版)を出版するなど、囲碁の普及にも積極的に取り組む。
囲碁棋士
安田 明夏(やすだ あきか)
Vol.01
多様な交流が生まれる囲碁を
もっと広めていきたい
囲碁棋士
Akika Yasuda
(01)
楽しかった囲碁が、
プロをめざして一転苦しみに
安田さんと囲碁の出会いは5歳のとき。祖父の影響で碁石に触れたことがきっかけで、囲碁教室に通い始めた。
「囲碁を打つよりも、同年代の友だちと遊べるのが楽しくて通っていました。礼儀や挨拶、忍耐力の大切さを教えてくれる教室でした」
安田さんは次第にプロへと羽ばたいていく教室の先輩たちに憧れを抱くようになる。そして中学2年生のときに全国大会で入賞したのをきっかけに日本棋院の院生、いわばプロの卵になることを決意する。
「楽しかった囲碁が一転して、成績一つひとつが自分の将来を左右するシビアな存在に変わりました。周りのレベルと意識の高さにも驚きました」
プロになっていく同年代の棋士たちに焦りを覚えるなど、院生時代を「苦しかった」と振り返る安田さん。あきらめなかったのは周りのサポートがあったから。
「何回も囲碁をやめようと考えました。でも、家族や教室の師匠である堀田先生(堀田陽三九段)の励ましのおかげで、何とか続けられました」
継続が実を結び、安田さんは2021年に見事、入段(プロ入り)を果たす。
「うれしかったですし、ほっとしました。同時にこれからはプロとして生きていくというプレッシャーも感じました」
(02)
プロになり、ファンに
楽しんでもらえる対局を意識するように
現在、プロになって5年。対局では「見ている方に楽しんでほしい」という意識が強くなったと言う。
「『魅せる碁』という言葉があるようにファンの方を楽しませる囲碁を打つこともプロの役目だと意識するようになりました」
「楽しんでもらう」という意味で印象に残っているのが、とある若手棋戦での対局。
「AIのリアルタイム評価が揺れ動いて、最後の最後までどうなるか分からない対局だったので、見ている方には楽しんでいただけたと思います。『魅せる碁』を狙ったわけではないのですが(笑)」
この5年で自身の囲碁のスタイルが変化してきていると安田さん。
「AIの普及もあって、スタイルは結構変わりました。もともと、全体的に弱い石を無くして攻めに行くタイプでしたが、今は『実利』を重視するようになって、自分の陣地を先に確保して逃げ切る対局が増えました」
今現在の対局における目標は、トップ棋士への足がかりとされる「女流棋戦の本戦への出場」だ。
「本戦出場は私にとって、大きな目標ですが、練習を重ねて壁を突破したいです」
(03)
囲碁には世代や立場を越えた
人の交流を生み出すチカラがある
NHK Eテレの「囲碁フォーカス」、「NHK杯テレビ囲碁トーナメント」への出演やイベントへの参加、入門書の出版など、囲碁の普及活動にも積極的に取り組む安田さん。その意図を伺うと。
「師匠の堀田先生が普及を大切に考えている方なので自然と私もそういう考え方になりました。囲碁には世代や立場を越えた人と人の交流を生み出すチカラがあると思うので、囲碁を通してそうした交流が増えたらうれしいです」
実際に安田さんは囲碁のイベントなどを通じて、幼稚園生からご年配の方まで、幅広い方々と交流。さらに囲碁のルールや楽しみ方をていねいにかみ砕いて伝える入門書も出版している。
「技術的な書籍はすばらしいものがたくさん出ている一方で、入門書は最近あまり出ていなかったので、わかりやすさにこだわって編集者の方と工夫を重ねて作りました」
(04)
普及活動と練習・研究を
両立させるための工夫
普及活動が増えれば、当然練習時間は減ってしまう。安田さんはこのジレンマをどう考えているのだろうか。
「練習時間を増やしたいと思うことはあります。一方で、普及の大切さも理解しているつもりです。対局の前は普及活動を入れずに相手の研究の時間に充てるなど、工夫しながら両立をめざしています」
普段はどんな練習・研究をしているのだろうか。
「棋士同士の練習対局がメインですが、AIを使うことも増えました。AIとの対局やAIに自分が打った対局を評価してもらったりしています。もちろん詰碁や棋譜並べもしています」
棋譜並べとは、過去の対局記録を碁盤に並べていく囲碁の研究方法。
「自分だったらここに打つと考えてから、実際にその棋士が打った手を見て並べます。あ、こう打ったんだと勉強になりますし、時にはすばらしい一手に感動することもあります」